今日は映画の話 その34
時計じかけのオレンジ(1971・イギリス)
原作・アンソニー・パージェス、監督・スタンリー・キューブリック、出演・マルコム・マクダウェル・・
近未来のロンドン・・暴力やセックスに明け暮れていた不良グループの首領アレックス(マクダウェル)、ある殺人事件で仲間に裏切られ、14年の刑で投獄される・・
2年後、早く出所する為に 、自ら望んで攻撃性を絶つ洗脳の実験台に・・2週間の間、投薬され・拘束衣を着せられ・椅子に縛り付けられ・クリップで開いたままにされる瞼・残虐な映像を見せられ・尊敬するベートーヴェンの第九を聴かせられ、吐き気や嫌悪感を催させ、生理的拒絶反応を・・
その後出所するが、家族から疎まれ行き場がなく・・立場が逆転して、かつて加害した人々からの暴力禍・・自殺未遂の果てに元の凶暴さを取り戻し・・
「雨に歌えば」のメロディに乗って行われるレイプ、荘厳なバロックやクラシックをカバーした電子音楽、全編にシニカルな演出、ブラックなテーマをポップに昇華,、ロシア語と英語のスラングで組み合わせた「ナッドサット言葉」・・。ラストは・・政治に利用されるべく、その為のデモンストレーションを・・花と記者達と大音量の第九の中、アレックスは恍惚の表情を・・回復・・?
原作の最終章は省かれたそうで、アレックスは・・自分の犯罪は若気の至りで、子供時代の避けられない道であり、いずれ自分の子供にも止めるわけにはいかないだろう・・と嘯(うそぶ)く。欲望の限りを尽くす荒廃した自由放任と、管理された全体主義社会とのジレンマを描き、サタイア(風刺)作品になっている。
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