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2009年1月17日 (土)

本24・・虐げられた人びと

虐げられた人びと・・フョードル・M・ドストエフスキー著

01800944時代混淆(アナクロニズム)、60年代始め、40年代風。死で始まり死で終わる。感傷と叙情に覆われた、義絶と献身・裏切りの物語。

ペテルブルグの裏町。影のような老人スミス(ネリーの祖父)と老犬の死。そこから連鎖的に、義絶と裏切りに苦しむ過去と現在の二人の女の悲劇が重なり、少女ネリーの死で終わる。人道主義の語り手ワーニャは、瀕死の床でこの手記を綴る。死により、二重・三重に縁取られ虐げられた死・・アリョーシャは、意志薄弱で嘘つき、弁明・裏切り・残酷な事態を引き起こし、誰にも憎まれない。イフメーネフ夫妻は、本来的なロシア精神の持ち主で、ナターシャの両親。ナターシャは、矛盾に引き裂かれ易く傷つき易く、アリョーシャに振り回される。ネリーは、ディケンズ小説からの借り物? この作品の泣かせどころ。ワルコフスキー公爵は、貴族主義(社会体制の中で、政治的反動との結びつき)で金権の非人道(金と快楽)。その目的はそれを得るための前提としての地位(ステイタス)、アリョーシャの父親。マスロボーエフは、金権思想が政治的反動とは結びついていず、虐げる方にも、られる方にも属さず。

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