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2009年1月28日 (水)

本26・・ライ麦畑でつかまえて

ライ麦畑でつかまえて(J・D・サリンジャー著)

Raimugi現在精神病院にいる主人公が当時を振り返り語る。

大戦後間もないアメリカ。主人公ホールデンが、3校目のボーディング・スクール(名門寄宿学校)を成績不良(怠惰と反抗)で退学させられ、クリスマス休暇の前に寮を飛び出し実家に帰るまでの、N・Yを彷徨する3日間の話。落ち零れや疎外感に苛まれ、家に戻り妹に問い詰められて語った夢がテーマ・・「自分は、広いライ麦畑で遊んでいる子供達が、気付かずに崖っぷちから落ちそうになった時に、捕まえてあげるような、そんな人間になりたい」と。子供の頃は、世界が自分を受け入れない存在とは知らずにいた。ここへの道程としての彷徨が、ストーリーを積み重ねる。単に世間知らずの若者が、大人への通過儀礼としての葛藤を描いたものではなく、理想と現実のアンビバレンスを未熟さゆえに消化出来ず、様々なものが偽物に見え(インチキくさい)たり、とりとめのない良ささえ独断的な言い回しで主張していく様を描く・・若者の目的の喪失感や世の中の矛盾など含め、今も、現代的な孤高のヒーロー感を得る若い読者を惹き付ける。

ジョン・レノンを射殺したマーク・チャップマンは、本書の陰に銃を隠し・・ジョンは既に汚れてしまったと。

サリンジャーはその後、隠遁者として暮らした。

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