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2009年3月22日 (日)

本34・・王妃マルゴ

王妃マルゴ・・アレクサンドル・デュマ著

978430946133519世紀フランスのロマン派。「椿姫」は息子デュマ・フィス作。

16世紀フランス、サン・バルテルミ(聖バルテルミー)の虐殺と、実在の王妃マルグリット・ヴァロワ(マルゴ)の悲恋を絡めた歴史大作。史実に基づいた事件を展開させ、時代の一大壁画を壮大に描く。カトリックとプロテスタント、新旧の宗教の対立。シャルル九世の時代、母后カトリーヌ・ド・メディシスが暗躍、弟アンジュー公とアランソン公も王位を狙い、妹のマルゴはプロテスタントの旗頭ナヴァール王アンリと政略結婚させられる。マルゴとラ・モル、ココナスとアンリエット、母后カトリーヌ、シャルル九世、アンリ・ド・ナヴァール、ギーズ公等の実在人物と実際の出来事をそのまま配し、ヴァロワ王朝の実体とその時代の雰囲気と特徴が描かれる。ルネサンス期の地理や風景描写も正確だが、宗教戦争に明け暮れたフランスとヴァロワ王家の内幕を描くための毒薬と悪魔適人物が印象的で、駆使される毒薬は飲み物や手袋の中、本の中や香料、唇に付ける軟膏等と暇が無い。史実の捉え方の正確さ、時代に対する史観の鋭さ、ヒロイン・マルゴの波瀾に富んだ圧倒的な存在感(時代的にアンリにもマルゴにも愛人がいるものの、夫婦としては団結し協力し合う)。

その後のマルゴ(史実)・・シャルル九世の死後、アンリはガスコーニュ地方へ逃れ、アンジュー公がアンリ三世となり、マルゴは王廷関係から白眼視され、後にアンリのもとへ行くことを許されるが、お互いに新しい愛人が出来パリに召還される。アンリ三世からの圧迫は続き、その後再度夫のもとに帰るが、ナヴァール王のプロテスタント軍とアンリ三世・ギーズ公のカトリック軍の闘いに巻き込まれ、カトリック軍に捕らえられたマルゴはオーヴェルニュ地方の孤城に18年間幽閉される(35歳から53歳まで)。その間に元夫アンリは四世となり、王妃はマリ・ド・メディシス。ルーブル宮の対岸に邸を与えられたマルゴは、夜毎懐かしいルーブル宮の灯火を見詰めていたそうな。

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