映画110・・白い風船
白い風船(1966・イラン)
監督・ジャファール・パナヒ、出演・アイーダ・モハマッドカーニ、モフセン・カリフィ・・
イスラム暦の大晦日。ラジエー(モハマッドカーニ)はお母さん(フェレシュテ・サド・オラファイ)に新年飾りの金魚を買ってくれとせがむが、うちの水盤の金魚と同じだと言って取り合ってくれない。市場の金魚は太っていてヒレが大きくて花嫁さんみたいに綺麗なのに・・お兄ちゃんのアリ(カリフィ)がお母さんと掛け合い、やっと買ってもらえることになった。大事なお札を金魚鉢に入れ、市場に走るラジエー。途中で寄り道して意地悪な蛇遣いにお金を巻き上げられそうになるが、相棒の小父さんがお金を返してくれた。ところが金魚屋につくとお金がない。来た道を探したら見つかるよと小父さんに言われ、親切な老婦人(アンナ・ブロコフスカ)も一緒に来てくれた。はたしてお札は道端の側溝の格子に引っ掛かっていた。ところがラジエーが駆け寄る直前にオートバイがその上を通り、お札は側溝に落っこちてしまう。親切な老婦人はすぐ側の仕立屋のバフティアリさん(モハマッド・バフティアリ)に頼んでくれたが、老婦人が行ってしまうとバフティアリさんは客との喧嘩に夢中でラジェのお札どころではない。とりあえず金魚屋の小父さんにはお金が見つかったと知らせ、小父さんは金魚をくれたが、お金が取れるまで預かってもらう。側溝のそばで困っているとお兄ちゃんが心配してやって来た。バフティアリさんは正月休みが終わって隣の店の人が帰ってきてから取ってもらえばいいという。お兄ちゃんは店の人の家を探しに行き、ラジエーは兵隊さん(モハマッド・シャハニ)に話しかけられる。彼には彼女と同じくらいの妹が二人いるが、お金がないので田舎に帰れないのだそうだ。今度はアフガン人の風船売りの少年が通りかかり、お兄ちゃんは彼が風船を繋いでいる棒を強引に借りる。最初は怒っていた少年だが、事情が分かるとお札をくっつけるためのガムまで買ってきてくれた。少年のおかげでやっとお札が取れた。兄妹は一目散に金魚屋に走っていく。後には白い風船の残った棒を持った、風船売りの少年だけがぽつんと残された。新しい年が明ける。
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