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2009年7月 4日 (土)

本63・・生きるヒント1

生きるヒント1・・五木寛之著

Photo_2 ☆歓ぶ・・まず自分を歓ばせる必要がある。手の爪先から髪の毛までに言葉を掛け、励まし、感謝する。自ずと身体の方もその心の宿り主にお返ししようとする。

☆惑う・・登り坂では文化は生まれない。登りつめてゆっくり降り始める時に生まれるもの。降りてゆく自覚を持ち、惑い悩みながらの中に。孤独・・戸惑うと必ず孤立感を覚えるが、寧ろ孤独を求めて生きるもあり、少しずつ持ち物を減らし、付き合いを狭め、死ぬまでに綺麗に整理する。惑うのは人に与えられた凄い能力の一つで、その人にしか見えない大事なものもあるはず。

☆悲しむ・・朝顔は朝の光によって咲くにあらず、それに先だつ夜の時間の冷たさと闇の深さが不可欠である。深く悲しむ人ほど真の喜びに出合い、暗さのどん底に降りていく人こそ明るい希望に出合える。

☆買う・・買い物にも一期一会があり、そういう品物に出合った時はすぐ手に入れないと二度と廻り合えないこともある(縁があるかどうか)。どれを選ぶかは、その人の個性・生活環境・背景・思想など全てが滲み出るもの。

☆飾る・・装う気持ちや飾る気持ちは、その反対側の、内面をしっかり生き現実的に人間関係を処理していく事と、相反するのではなく両立する。

☆知る・・「知恵の悲しみ」あり、知ることは、逆にそれだけ悲しみが深くなったり憂鬱さが色濃く感じられるもので、諸刃の剣である。知識という言葉にも、人生の知恵とそれに伴う暗い裂け目がその底に潜んでいる。

☆想う・・人が年を重ねていくのは、必ずしも人格が大きく豊かになることではなく、失われていくものも多い。現実の中で避けてきたものと、いつかどこかで正面から向き合わねばならず、人生に希望は・・無い。何故といえば、この世に生まれてくる時その条件を何も選べず、生まれた瞬間から死に向かって近づいて行く存在であり、期限を越えられないため。どうすべきか・・生の問題を幼少から身近に考え、生きてあるうちに死を想うこと。諸々の重さを背負い、様々な不条理を跳ね返しながら、人生の変転の中で生きてある自身を肯定する。死を前提に生を受けた者たちであり・・人はみな泣きながら生まれてくる・・よく生きてきたね、と。

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