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2009年10月 1日 (木)

本65・・知と愛

知と愛・・ヘルマン・ヘッセ著

Heruman「君は母の胸に眠るが、僕は荒野に覚めている。僕にとっては太陽が照るが、君にとっては月が照り星が光る。君の夢は少女を夢みるが、僕の夢は少年を・・」

精神の人になろうと修道院に入った美少年ゴルトムントは、そこで出会った若い師ナルチスにより、自分は精神よりも芸術に奉仕すべき人間であると教えられ、知を断念し愛に生きようと愛欲と放浪の生活へ。

冒頭の言葉は、ナルチスがゴルトムントに言ったもの。原題は「ナルチスとゴルトムント」であり、少年ゴルトムントが修道院でナルチスと接触する期間の五章、女性を知り修道院を脱出し恋愛遍歴と彫刻修行をする十章、修道院に戻り木彫り製作とナルチスとの友情に生き死ぬまでの五章から成る。

「悪魔と魔人とを知らず、それらに対し絶えず戦うことをしないような、高貴な生活は無い」とする知の人で禁欲者のナルチスは、愛欲の子ゴルトムントの理解者であり、官能や悪と不断に戦いながら浄化と解放を美的行為に求め、ナルチスに憧れを持ち続けるゴルトムント。人間の最も根源的な欲求である「知」と「愛」が、反発し合いながら互いに慕い合う姿を描く。

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