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2009年10月14日 (水)

本70・・愛と同じくらい孤独

愛と同じくらい孤独・・フランソワーズ・サガン著

37165642_3「念願は、十歳に戻ることです。大人でありたくないのです」というサガン。

処女作「悲しみよ こんにちは」を18歳で著し、世界の脚光を浴び、周囲が勝手に作った伝説を纏わされた彼女が、自らその仮面を剥ぎ取り、生い立ち、悪戯だった少女時代、結婚、息子ドニとの生活を優雅な饒舌で語る。愛について、孤独について。その人生観を浮彫りにしたポートレート。

彼女の作品の登場人物の背後には、実は優しく、また淡々とした淋しさが漂う。思う存分好きなように人生を突っ走っていく姿勢の裏に、孤独が広がる。それまでの、センチメンタルで生ぬるい女性文学を他所に、彼女は文学理論に拘泥することもなく、シンプルで鋭い文体で、直截に人間の持つ残忍さや孤独を、一見もの哀しいメロディーに包んで描く。

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