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2010年1月27日 (水)

本108・・ペスト

ペスト・・アルベール・カミュ著

51nj77wakl__sx230_ペストに襲われたアルジェリアのオラン市を舞台に、苦境の中、団結する民衆達を描き、無慈悲な運命と人間との関係性を問題提起。医者、市民、他所者、逃亡者と、登場人物達は様々だが、全員が民衆を襲うペストの脅威に、助け合い立ち向かう。

第二次世界大戦時のナチズムに対するフランス・レジスタンス運動のメタファーではないか、更に実存主義文学の古典とも云われるが、カミュはこのレッテルを嫌った。アプローチは非情で、語り手である主人公は、自分達は結局何もコントロール出来ない、人生の不条理は避けられないという考えを力説。不条理に対する人々の反応を例示し、いかに世界が不条理に満ちているかを表す。

始まりは、医師リウーが階段で躓いた一匹の死んだ鼠。やがて死者が出始め、リウーは死因がペストだと気付く。新聞やラジオが報じ町はパニック。楽観的だった市当局も、死者の数が増え対応に追われる。町は外部と完全に遮断。脱出不可能の状況で、市民の精神状態も困憊。記者のランベールが妻の待つパリに脱出したいとし、コタールが密輸業者を紹介。コタールは逃亡者で町を出る気はない。パヌルー神父は、ペスト発生は人々の罪で悔い改めよと説教。一方、リウー、タルー、グランは必死に患者を治療。タルーは志願保険隊を組織。ランベールは脱出計画をリウー、タルーに言うも、彼等は町を離れる気はない。ランベールは、リウーの妻も町の外で病気療養中だとを聞かされる。ランベールは考えを改め、リウー等に手伝いを申し出る。判事の幼い息子が苦しみ死ぬ。罪の故だと言うパヌルーに、リウーは抗議。確かに罪無き者はこの世にいないかも知れない。パヌルーもまたペストで死ぬのだから。災厄は突然潮が退いたように終息。市外への門が開かれ、人々は狂乱のなか元の生活に戻り、唯一ペストを受け入れていた犯罪者コタールは逮捕に。ランベールは妻と再会、流行は過ぎたのにタルーはペストで死ぬ。リウーに療養中の妻の死の知らせ・・激動の中心にいて、全てを見たリウーが著したとする。

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