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2010年2月10日 (水)

本114・・春の嵐

春の嵐・・ヘルマン・ヘッセ著

414awdgnxjl__sl500_aa240_少年時代の淡い恋が、暴走した橇と共に過ぎ去った時、不具になったクーンは改めて音楽を志す。魂の叫びを綴った彼の歌曲は、オペラの名歌手ムオトの眼に留まり、二人の間に不思議な友情が生まれる。やがて彼等の前に出現した永遠の女性ゲルトルートをムオトに奪われるが、彼は静かに諦観する境地に達する。自分は孤立している、いかなる人間も自分には関係が無い、いかなる人間も自分を理解しない、人はみな他人に自分を本当に解らせることは出来ない、何者も他人と分かち合い共にすることは出来ないのか。運命は親切でなく、人生はむら気で酷く、自然には親切も理解も存在しない、偶然に翻弄される我々の中には存在し得るのか・・精神的な世界を志向する詩人が、幸福の意義を求めて描いた孤独者のエレジー。

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