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2010年2月14日 (日)

本115・・メルヒェン

メルヒェン・・ヘルマン・ヘッセ著

41npnozsdvl__sl500_aa240_☆「アウグスツス」・・独りで、生まれる子を待ち受ける貧しい女性。微かに心を慰める音楽が流れてくる隣の家に、一人の不思議な老人が住んでいた。老人の計らいで無事に出産を終え、名付け親になってもらう。誰からも愛される子に、という母の祈りが叶えられ、アウグスツス少年は人々の愛に包まれて育つ。アウグスツスは、老人の家で暖炉の静かな炎を見詰めながらお話を聴くのが大好きで、時には優しい音楽が聞こえ天使の舞うのが見えるのだった・・成長するにつれ、アウグスツスは人々の愛を当然のように思い、感謝もせずむしろ傲慢になり、周りの人々を傷付けて行く。時は移り、何をしても虚しく孤独なアウグスツスは、ある夜、自殺をしようとすると懐かしい老人が現れる。心が再び幸せで清く朗らかに成るために願いを掛けるよう言われ、古い魔力が無くなって人を愛せるようにと祈る。長年の人々の憤懣が押し寄せ、報いを全て受け、流浪の民となりながら、人生の美しさや愛すべき哀しみを味わうアウグスツス。長い時が過ぎ、冬の到来と共に故郷に辿り着くと、疲れ果てた彼を「長い旅をして来たね」と老人が優しく迎え入れる。アウグスツスは、暖炉の炎の前で再びあの音楽と天使たちに包まれ、眼を閉じる。

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