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2010年3月

2010年3月29日 (月)

本132・・赤と黒

赤と黒・・スタンダール著

516m5vj1n7l__sl500_aa300_貧しい木こりの子として生まれ、ごうつくな父親に蔑ろにされる主人公ジュリアン・ソレルは、ナポレオンを崇拝する、自尊心の強い野心に満ちた美しい青年。初めはナポレオンのように軍人としての栄達を目指すが、王政復古の世では願いもままならず、次は羽振りの良い聖職者を目指す。

18才、ジュリアンの頭脳明晰さを買った町長・レナールの子供達の家庭教師に。やがてレナール夫人と恋に落ちるが、匿名の手紙でレナールが2人を疑い出す。夫人はジュリアンを庇い、彼を神学校に送り込む。神学校に進んだジュリアンは、そこでも明晰さと記憶力の良さを校長のピラール神父に買われ、神父の離職と共に大貴族のラ・モール侯爵の秘書に推薦される。ラ・モール侯爵家令嬢の傲慢なマチルドに見下されたジュリアンは、マチルドを征服しようと心に誓う。マチルドも取り巻きの貴族達にはないジュリアンの情熱と才能に惹かれ、2人は激しく愛し合うが、マチルドの気紛れで覚束ない時を過ごす。ジュリアンの子を妊娠し、彼に付いて行く事にしたマチルドは、2人の関係をラ・モール侯爵に告げる。侯爵は反対するが、マチルドが家出も辞さない覚悟を見せ、ジュリアンをとある貴族のご落胤とし、陸軍騎兵中尉に取り立てる。レナール夫人にジュリアンの身元照会の手紙を送る。レナール夫人はジュリアンとの不倫の関係を反省し、贖罪の日々を送っていたため、聴罪司祭の言うままに「ジュリアン・ソレルは良家の妻や娘を誘惑し出世の踏み台にしている」とラ・モール侯爵に返事。侯爵は激怒、ジュリアンとマチルドの結婚を取り消す。レナール夫人の裏切りに怒ったジュリアンは、教会で待ち伏せし彼女を射殺しようと。ジュリアンに殺されるのなら本望だったレナール夫人は一命を取り留めるが、ジュリアンは捕らえられ裁判に。マチルドはジュリアンの助命に奔走するが、関係者達が裏切り死刑判決。レナール夫人がジュリアンを愛し、ラ・モール侯爵への手紙は本意でなかったと知ったジュリアンは、自ら死刑を受け入れる。マチルドはかのマルグリットのように、ジュリアンの首を切り口付けをし、ジュリアンの親友と共に彼を埋葬。ジュリアン亡き後、後追いしないと約束したレナール夫人は、3日後、子供達に囲まれ亡くなる。

野心的な青年ジュリアンの目を通し、来るべき七月革命を恐れながら、堕落した生活を送る王政復古下の聖職者や貴族階級の姿を余す所なく表し、支配階級の腐敗を鋭く衝いている。

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2010年3月27日 (土)

本131・・自由への道

自由への道・・ジャン=ポール・サルトル著

51ocjwskbsl__sx230_第二次世界大戦が近付く、パリ3日間の物語。大人とは? アンガジュマン(参加=拘束)とは? 自由とは? 

1938年6月。マチウ、34才。自由を主義とする高校の哲学教師。7年間付き合って来た恋人マルセルが妊娠。堕胎の金策に走り回るマチウ。悪の意識を研ぎ澄ます同性愛者の友人ダニエル。青春を疾走するイヴィックとボリスの学生姉弟。旧友である共産党員のブリュネと再会し、理想を目指し活動するブリュネと、その誘いにも乗れず、矮小な個人的トラブルに悩む自分とのギャップに愕然とするマチウ。堕胎が罪である世の中で、危険の少ないユダヤ人医師による手術には4000フラン(40万円ほど)掛かるが、中絶の金策に行き詰まりながらも現実から逃げるようにイヴィックやボリスと遊ぶマチウ。マチウを苦々しく思う羽振りの良いダニエルには借金を体よく断られ、転身したブルジョワの兄ジャックには分別を持てと諭される始末。残された手は一つ、窃盗・・煩悶するマチウを魅惑する、イヴィックの自暴自棄な若さの輝き。マチウへの復讐を企むダニエルの深い自己嫌悪。ボリスの年上の愛人ローラから5000フランを盗むが、マルセルとは気持ちの擦れ違いで別れる。詰め寄るローラに、盗んだ金はダニエルから返金される。マチウは、そのダニエルに男色を告白されマルセルと結婚すると告げられる。

保証付きのモラル、覚めたエピキュリスム(快楽主義)、ストイシズム(禁欲主義)。失敗した人生を、知ったかぶりで刻一刻と味わう。主題である「分別ざかり」の只中で、モラトリアム(猶予)期間を脱せられるか、ストレートに対峙する「自己とは何か」の問い。

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2010年3月25日 (木)

映画98・・ミラーズ・クロッシング

ミラーズ・クロッシング(1990・アメリカ)

20110102002226監督・コーエン兄弟、出演・ガブリエル・バーン、アルバート・フィニー、ジョン・タトゥーロ・・

1929年、アメリカ東部の都市。アイルランド系ボスのレオ(フィニー)と、イタリア系ボスのキャスパーが暗黒街に君臨。キャスパーは、レオと彼の片腕でインテリのトム(バーン)を訪ね、レオの庇護下のバーニー(タトゥーロ)が八百長を反故にする裏切り者だから消せと迫るが、レオのクラブで働くバーニーの姉ヴァーナを愛するレオはトムの忠告も聞かず要望を一蹴、町に不穏な空気が。ヴァーナとトムが一夜を共にし、彼女を尾行したラグが殺される。ラグ殺害をキャスパーの仕業とするレオはアジトを急襲するが、逆にレオもキャスパー一味に狙撃される。殺し屋を仕留めたレオだが、トムがヴァーナとの情事を告白したため叩き出す。レオに捨てられたヴァーナからバーニーの居所を聞いたトムは、キャスパー側に寝返りバーニーを捕らえる。忠誠心の証拠にミラーズ・クロッシングでバーニー殺害を命じられるトムだが、殺したと見せバーニーを逃す。トムを快く思わないキャスパーの手下のデインは彼の行動に不審を抱く。逃がしたバーニーが姿を現し、トムにキャスパーを消すよう迫る。デインは、バーニーの死体確認にトムを連れて行くが、腐乱した死体が。トムは、八百長の内幕にデインが関わったとキャスパーに報告。キャスパーはデインを自ら殺害するが、彼はトムを待ち伏せたバーニーに誤認射殺される。逆にトムはバーニーを射殺、キャスパーとバーニーの相撃ちに見せ掛け、キャスパーの懐から大金を取り競馬の借金に充当。バーニーの葬儀、トムはレオがヴァーナに求婚されたと知る。レオに戻るよう頼まれるが、トムは別れを告げ、去って行くレオを見詰める。

裏切り者を処刑するミラーズ・クロッシング・・冬枯れの木立ちと空、赤い路のコントラスト。

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2010年3月19日 (金)

本130・・マタハリ

マタハリ・・マッシモ・グリッランディ著

20457123_mbマタハリ・・天性の美貌を武器にして、第一次大戦中に活躍したスパイというのが周知の事実で、身辺は謎に包まれて来たオランダ人。1917年10月15日、パリ第三軍法会議で死刑の判決を受けたマタハリは、銃殺刑に処せられる。

彼女は異色のダンサーとしてヨーロッパ各地で活躍し、パリでの生活が長く、開戦後二度目のパリ在中に、貴重な情報を少なからず敵側に流していたという咎で逮捕される。開戦当時、彼女はベルリンにいて、数多くの政治家や軍人、警察関係者と接触し、ドイツ軍情報局の一員として活動、フランス国外では、敵方の高官や情報局指導部のメンバーと連絡を取り、1916年以降は、ドイツ側から再三に渡り多額の報酬を受け取る。

少女の頃母親に死なれ、父親とも生き別れ、その後ある軍人と18歳で結婚。その夫との、オランダ領東インド諸島で暮らした数年間が、後の妖艶な舞姫を生む土台に。父親に似て、安穏とした生活に満ち足りる女ではなかったため、二人の子を生しながら、夫と別れ独りパリに出る。東洋から来た神秘的な踊り手という触れ込みで、その東洋的風貌と官能美で一躍ヨーロッパのスターに。やがて第一次大戦が始まると、女としての魅力を売り物に、「H21号」として危険なスパイ網に自ら入り、気が付いた時には既に身動きが取れなくなっていた・・実際は有能なスパイでもなく、彼女の性格もあり、囚われてからは一人残らずの男に裏切られる。享年41才。

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2010年3月18日 (木)

本129・・一杯の珈琲から

一杯の珈琲から・・エーリヒ・ケストナー著

50803夏の休暇を音楽の都ザルツブルクで友人と過ごそうと、ゲオルクは国境を挟んで目と鼻の先にあるドイツの町に宿を取る。為替管理の制約から、ドイツ側では大金持ち、オーストリア側では乞食同然の生活(手元不如意)を始めた彼は、友人の助けで国境を往復する毎日を楽しむ。ところがある日、手違いで友人が待ち合わせのカフェに現れなかったばかりに、彼は珈琲代さえ払えない羽目に陥り、居合わせた美女に助けを求め・・

この作品の中には、政治的・社会的な不協和音は無く、良風美俗に反するものも無く、主人公を脅かす脅威は為替管理法である。国境のこちら側(ドイツ)では豪奢なホテルに泊まって大名暮らしをしている裕福なゲオルクが、一歩オーストリアに入ると無一文の生活を強制される。この小説の喜劇的な雰囲気は、一方に於いては主人公の不如意な境遇により、他方に於いては由緒ある宮殿の持ち主であるコンスタンツェの父親が、一夏、喜劇の材料にするために、使用人たちを全部避暑に行かせ、その間家族は使用人に変装して、自宅を金持ちのアメリカ人の一家に貸すという奇矯な思い付きによって醸し出される。芸術的なザルツブルクの古都を背景にして描かれたゲオルクとコンスタンツェの恋愛(成就する)は、心憎いほど軽妙で、優美で、ユーモラスであり実に洒落ている。因みに、為替管理局からやっと認可が下りたのは、夏も過ぎた9月であった。

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2010年3月16日 (火)

本128・・ヘルマンとドロテーア

ヘルマンとドロテーア・・ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ著

51uax3wiigl__sl500_aa300_フランス革命に続く世界史の動乱期のある夏の日、ライン地方をフランス軍に追われた避難民達が通り過ぎて行く。彼らに救援物資を届けに行った富裕な市民の息子へルマンは、そこで避難民の娘ドロテーアと出会う。新しい秩序を打ち立て、平和な生活を建設しようとする若者を描く。

美しく健全な恋愛叙事詩と云われ、著者のお気に入りの作品で、実際の話をモチーフ(1731年、プロテスタントたちが居所を追われ避難したが、その地の金持ちの息子が避難民のある娘の言動に感心し、内心は結婚を望みながらも言い出せず奉公の話で娘を連れ帰り、気持ちを打ち明け結ばれる)にしている。

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2010年3月15日 (月)

本127・・犬の人生

犬の人生・・マーク・ストランド著

51mvbpzpafl__sx230_ちょっと不思議な雰囲気の短編集で、散文的語り口の、寓意的要素もある、個人的なイメージの羅列のような筋運び。

☆「更なる人生を」・・亡くなった破綻者の父親が、そこここに現れると信じる息子。

☆「真実の愛」・・40代半ばの主人公が、5度の結婚と6度の恋愛の果て、告ぎの恋に落ちる準備をする。

☆「水の底で」・・親と住み、実人生を生きられず、水の底の暗い庭園へと沈んで行く。

☆「犬の人生」・・ある朝、ベッドの中の妻に、結婚する前は犬だったと告白。

☆「殺人詩人」・・理由もなく両親を殺し一片の悔恨も示さなかった詩人が、時日が経ちやっと才能を認められるが、評議員等によって告発され、最後の言葉を残し淡々と自ら死に向かう。

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2010年3月14日 (日)

本126・・木曜の男

木曜の男・・ギルバート・キース・チェスタトン著

61kq92n8x4l__sl500_aa300_無政府主義者の秘密結社を支配している、委員長「日曜」の、峻烈極まりない意志と不気味な影。その委員会に単身乗り込む、後に「木曜」となる男の前に、次々と暴露される「月曜」「火曜」等の各委員の正体(「日曜」以外が刑事であり、彼らを刑事にした闇の上司が「日曜」であった)。

後半の異様なスピード感が、謎をいっそう奥深い謎へと導く。風刺と逆説と奇怪な迫力に満ちた、悪夢のような白昼夢のようなストーリー。

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2010年3月12日 (金)

本125・・ディケンズ短編集

ディケンズ短編集・・チャールズ・ディケンズ著

51uekmipql__sl500_aa300_☆「奇妙な依頼人の話」・・負債の支払いをせずに投獄される「債務者監獄」入った、貧乏な親子と子供。妻の父親の告発で投獄された男が、義父が裕福にも拘らず妻と子供の願いを素気無く断り、極貧と病いのうち妻と子供を失い、復讐を誓い後に富を得て実行。

☆「狂人の手記」・・ある老牧師が、精神病院の医師であった友人の遺品から発見したとされる話。モノローグで綴られる狂気を自覚した主人公が、家族から金目当てで嫁がされた妻を、遺伝的な暗い素質を継ぐ子供を産むのではないかと殺すことを決意し、その恐怖で死なせる。

☆「チャールズ二世の時代に獄中で発見された告白書」・・獄中の最後の夜の話で、モノローグ形式。明朗な兄と比べて疑り深いむっつりした主人公。兄弟とも姉妹と結婚するが、こちらの心を見透かしたような目で見る兄嫁が産後の肥立ちで死に、後に兄も死の床に就き、残された男の子を妻が遺産と共に引き取る。その子供も自分を兄嫁と同じ目で見るので、妻の留守中に殺して庭に埋めてしまう。客の訪問中に犬が嗅ぎ付け事件が発覚し投獄される。

☆「ある自虐者の物語」・・高い知性と冷たいが美しい容貌の女性の、世間の誤解と偽善に苛立ち、プライドゆえに孤独である魂の手記。

☆「追いつめられて」・・実在の毒殺魔トマス・G・ウェインライトをモデル(終いには、楽しみのために殺した)にした、紳士を装い強かに保険金殺人を繰り返して行くが、被害者の恋人と保険屋によって暴かれ、その毒によって自殺する。

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2010年3月 4日 (木)

本124・・野性の証明

野性の証明・・森村誠一著

200404000174岩手県・柿の木村の「風道」という寒村の集落で、戦慄すべき大量虐殺事件が発生。辺地のため発見が遅れ、犯人は完全に姿を消していた。その3日後、近くの村で集落唯一の生存者の少女・長井頼子が発見されたが、両親を目前で虐殺されたショックで、「青い洋服を着た男の人」という以外の記憶を喪失。2年後、F県・羽代市に、何処から流れて来たのか、10才位の少女を連れた若い男が保険の外交員として住み着く。その謎の男・味沢岳史が、「風道」で殺された女性ハイカーの妹・越智朋子に接近して来た。彼女は羽代新報の記者。ここから、息も就かせぬ町の権力者や暴力団、警察の、癒着や陰謀・事件が起こり始める。不都合な事件をもみ消す後ろ暗い人間達と、それを追う味沢の戦いのうち、朋子も殺され自らも何度も危ない目に合う。やがて、ダム建設の不正や各殺人の証拠が明らかになりつつ、味沢は罠によって追い詰められる。大勢を向こうに素手で戦う味沢に、執念で岩手から味沢を追ってきた刑事・北野が、大量殺人の凶器の斧を渡す。味沢は、自衛隊の特殊部隊で極秘訓練を受けていた過去があり、斧を振り回して戦うその姿に、頼子が記憶を蘇えらせ、父親を殺したのは味沢だと叫ぶ・・味沢の脳裏に、訓練中の飢えと乾きで助けを求めた朋子の姉・美佐子が、始めは異様な風体の男に逃げ出すものの、食料を分けてくれたこと、美佐子の安否を思い戻った村で、既に事件が起きており美佐子も殺され、父親に殺されそうになっていた最後の生存者・頼子を助けるため、斧を奪って長井孫市を殺したこと、頼子が就き離れないので数日間山の中を彷徨い、ある村で置いて来たこと、上司に相談したが事件を秘匿され、隊を離れ、頼子を引き取ったこと・・などが蘇える。戦いの勢いを止めることが出来ず、あの、柿の木村の虐殺の狂気が自分に乗り移っていることを、味沢は悟っていた。記憶を回復した頼子が、既に味沢との生活史を忘れていることを見て取った味沢の視野は暗黒に・・

植物を腐らせる「軟腐病」の菌に毒された狂気の長井孫市に因る皆殺しに始まり、精神錯乱として精神科で脳腫瘍の中にその菌が発見された味沢と、言動異常で骨髄から同じ菌が見つかった北野。こうして、柿の木村の大量殺戮事件の真相は闇に封じ込められ、その後の頼子の行方を知る者はいない。

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2010年3月 3日 (水)

本123・・マイ・アメリカン・ノート

マイ・アメリカン・ノート・・筑紫哲也著

4022602678カーター政権時代、著者が思いつくまま気の向くまま綴った連載コラム。副題は「ポトマックの両岸」であり、「首都」と「それ以外のアメリカ」という二分法の発想から成り、その間にはポトマックの水深以上の心理的な溝があるとする。

地理的にも時間的にも変化に富んだ国アメリカ。そのアメリカの成り立ちとは、遠く離れた本国の専制的な政府が、現地の実情などお構い無しに勝手な指図をするのに腹を立て反乱して生まれた国である。だが、その結果として別の専制がすぐ身近に生まれるのでは、何のための独立か解からないという警戒心と、それぞれが自由にやりたいという強い個人的自立心があり、それが建国の歴史の中に見出せる。日本人のエコノミック・アニマル(経済的動物)に対し、アメリカ人がポリティカル・アニマル(政治的動物)である故に、中央政権のある左岸に対しての右岸側の意識が成り立つ。

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2010年3月 2日 (火)

本122・・みずうみ

みずうみ・・テオドール・シュトルム著

51j0upmt8ml__sl500_aa300_☆「みずうみ」・・故郷を離れている間に、友人と結婚した幼馴染みの恋人エリザベート。ラインハルトは、美しい湖のほとりに住む友人宅に招待されて彼女と再会するが、お互いに過ぎ去った青春が戻らないことを知り、夜明けと共に彼女に見送られながら去って行く。若き日の恋人に寄せる儚い老人の回想。

☆「ヴェローニカ」・・夫の従弟の出現により、揺れる心を懺悔も出来ず、決定的なことは何も起こらないのだが、夫に許しを請う。死の予感の走る美しい人妻の痛ましさが描かれる。

☆「大学時代」・・小さな町で、貧しい職人の娘として暮らす少女ローレ。その美貌から、家柄の良い学生達からもてはやされダンスに興じ、不本意ながらも身分違いの恋に弄ばれ堅実な恋人を裏切ってしまう。ある夜明け、誇り高い少女は海に身投げする。

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2010年3月 1日 (月)

機織り・・その36

091105_36_0043セット(+無地1本)その6の①

変形の縦枠模様。色目もそれなりにバランスよく。

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