« 本140・・トリコロール/青の愛/白の愛/赤の愛 | トップページ | 本142・・蟹工船、1928・3・15 »

2010年4月26日 (月)

本141・・O・ヘンリ短編集(一)

O・ヘンリ短編集(一)・・オー・ヘンリ著

207201☆「警官と賛美歌」・・若いホームレスが、冬に備え3ヶ月ほど刑務所に収監されるべく、軽犯罪をあれこれ試すが相手にされず、教会に辿り着いて賛美歌を聴くうち改心を誓った時、警官に職質されて御用。

☆「振子」・・結婚して2年のジョンは、在り来たりの生活の中で、今日も妻に難詰されながらも玉突きに出かける積りで家に帰るが、義母の急病で妻がいない。すっかり反省し、今後は妻を労わり遊ばないと誓うが、その落ち込んでいる矢先に予想外に早く妻が戻ったことで、いつもの生活に戻る。

☆「アラカルトの春」・・貧しい仮住まいのタイピストであるサラーは、貸主のレストランの訳の判らないメニューを秩序よくタイプして渡して以来、3度の食事にありつくことに。去年の夏に田舎へ出掛け、一人の農夫ウォルターと恋をし、タンポポの首飾りを貰い春に結婚の約束をするが、その春になって彼から便りが無く、淋しく唯一の仕事のメニューのタイピングをする生活を送る。そんなある日突然彼が現れ、彼女からの引越しの手紙は届かず探していたところ、レストランに辿り着き、彼女のメニューを見て飛んで来たと言う。タンポポのメニューの蘭には「ゆで卵付き、いとしいウォルター」と打ち間違えられていた。彼女のタイプライターの癖である「W」が行を飛び出して・・

☆「運命の衝撃」・・女性問題で富豪の叔父の顰蹙を買い、無一文になったヴァランスは独り公園のベンチに。一人のホームレスが傍らに座り、数年来音信の途絶えていた叔父から以前の豪勢な生活に戻るよう連絡があったことで、気ままに暮らしていたため今や不安になり、一晩一緒にいてくれとヴァランスに頼む。翌日も弁護士の所へ付いていってやると、昨日の話しが無かったことになり大喜びの男は去って行く。その弁護士から、叔父の心変わりで、ヴァランスに元の生活に戻るよう伝えられる。

☆「ラッパの響き」・・億万長者が殺され、その犯人がぶらついている所を刑事と出くわす。二人は知り合いで、過去に刑事は犯人から1000ドル借りがあったため、見逃すはめに。犯人は調子に乗り、新聞社に電話し自分が犯人だと挑発。高飛びは翌日なので、二人はその夜飲み明かす。朝、刑事が新聞を読んでいると、何かニュースでも? と問う犯人。刑事はメモを書き犯人に読ませる。それは新聞社宛で、逮捕の賞金1000ドルの受取人を犯人名義に指定し、支払いを求める内容。そして、刑事は犯人を引き立てて行く。

☆「自動車を待つ間」・・ある公園のベンチで、一人の女が本を読んでいる。本を落とし、一人の男が拾って渡したことで会話。女は上流階級に属しその生活に飽き飽きしている様子を語り、庶民風の男を煙に巻くように、外れに待たした車で帰ると告げ去る。男が追けて行くと、女は車を通り過ぎ、在り来たりのレストランに入り夜番のレジの仕事を始めた。男は公園に戻り暫くぶらついた後、待たせていた車に乗り込み運転手にクラブへと行き先を告げる。

☆「多忙な仲買人のロマンス」・・株式仲買人のハーヴェイは、忙しさの余り新しい速記者を雇うよう秘書に告げたことも忘れる始末。仕方なく、今日も仕事をする現速記者。束の間一段落した時、開けた窓からかぐわしいライラックの香りを嗅いだハーヴェイは、その香りの元である速記者のレズリーに慌しく求婚するが、仕事に埋もれ彼女と夕べ結婚したことも忘れているのを、彼女に窘められる。

☆「黄金の神と恋の射手」・・やり手の富豪アンソニイは、息子のリチャードを心配し訊ねると、金ではどうにもならない貴族の娘への結ばれぬ想いを打ち明けられる。旅立つ娘と最後に一目逢うリチャードは、叔母から母の形見の幸運の指輪を貰うが、彼女を送る途中の馬車でその指輪を落としてしまい、その間に辺りは凄まじい交通渋滞に。その時間に彼女に想いを伝え許婚になるリチャード。その渋滞を引き起こすべく尽力したのは、他ならぬ彼の父だった。

☆「桃源郷の短期滞在者」・・ブロードウェイにある、隠れた優雅な避暑地風のホテル。品のいい客達ばかりだが、ある日このホテルに相応しい一人の女性が現れ、誰もが彼女の孤高の美しさに酔う。その3日後に一人の青年が現れ、彼女のハンカチを拾ったことで食事を共に。風雅な会話を交わしていくが、彼女は旅立つ前夜に、実はデパートの売り子で、この1週間のために1年倹約し憧れて来たことや、最後の1ドルを見せドレスの支払いに宛てるのだと打ち明ける。青年はその1ドルを受け取り受領書を書き、自分もローン会社の社員であり同じように休暇を過ごしたと話す。二人はこの土曜日に、自分達に見合ったデートの約束をする。

☆「水車のある教会」・・忘れられたような小さな村にある唯一の教会は、エイブラハム神父と呼ばれる男が建てたもの。彼は今は別の地で大きな粉屋を経営しており、この村に何か災害がある度、教会を通して無料で小麦粉を振舞っているが、その昔、かの水車小屋で粉屋をしていた時、幼い娘アグレイアが行方知れずになり、見つからぬまま別の地に移ったが妻も喪った。今回も想い出の村で過ごしていたが、ある日一人の孤独な自立した娘が現れ、その優しさから二人は良い話し相手に。水車小屋で、彼は娘に過去を話し、娘も、想う相手がいるが自分は実は孤児なので求婚を受け入れられないと。それぞれの思いに浸っていた時、古い屋根から粉が落ち、彼は白く粉塗れになったことで昔アグレイアと歌った粉屋の歌を口ずさむ。それを聞いた娘は思い出したように、アグレイアが当時いつも夕食に父を呼びに来て言うフレーズを口にする。

|

« 本140・・トリコロール/青の愛/白の愛/赤の愛 | トップページ | 本142・・蟹工船、1928・3・15 »

」カテゴリの記事

コメント

オーヘンリー懐かしいです。短編で読みやすくキラッとしていましたよね。

学生時代、英語でもやったような・・・

投稿: まゆクー | 2010年4月28日 (水) 00時18分

読みやすくて良いものが多いですよね。
というわけで、楽しかったです♪

英語で? なるほどぉ、すごいですね!

投稿: 時雨 | 2010年4月29日 (木) 21時19分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 本140・・トリコロール/青の愛/白の愛/赤の愛 | トップページ | 本142・・蟹工船、1928・3・15 »