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2010年7月 3日 (土)

本154・・レベッカ

レベッカ・・ダフネ・デュ・モーリア著

415idbvfi2l__sl500_aa300_ある夫人に仕えている身寄りのない若い女である私。モンテ・カルロに滞在中、同じホテルで知り合った中年の英国紳士マキシムに望まれ、マンダレイの邸に後妻として入る。そこには、美貌と才知に恵まれた先妻レベッカの妖気が立ち込め、レベッカに仕えていた家政頭のデンヴァース夫人は後釜の私を心好く思わない。彼女によって張り巡らされた因習と伝統は、若いために自信がなく引っ込み思案な私を翻弄。マキシムの腹心のフランクや小間使いの協力もあって三ヶ月が過ぎた頃、止むを得ず開くことになった仮装舞踏会用の衣装決めで、デンヴァース夫人の唆しに乗ってしまい、我知らずマキシム達を驚愕させる。その衣装は、レベッカが最後の舞踏会で着たものと同じ。別のドレスでその夜を何とか乗り切るが、独りで眠れぬ夜を過ごした翌朝、邸の端れの海で、ある船の座礁に因りレベッカの船が沈没しているのが発見され、その中にレベッカの死体。レベッカは船の転覆で溺れ死に、二ヵ月後に離れた浜で発見され埋葬されていた筈。ここに至って、マキシムから初めて事の真相を告げられる。上辺は天使のようでいて、裏ではマキシムを裏切り続けた魔性の女レベッカを、マキシムが撃ち殺し船ごと沈めたのだ。二人はお互いの誤解を解き、心を通わせて審問などの窮地を何とか乗り切り、レベッカは自殺とされた。レベッカと関係のあった彼女の従兄がマキシムを脅迫するが、レベッカが最後の日に訪ねていたロンドンの医師の証言で、レベッカが癌であったため自殺説が容認される。レベッカは病を隠し、勝ち誇ったようにマキシムに自分を殺させたのだ。胸騒ぎのしたマキシムは、ロンドンから急ぎ二人して帰郷するが、その頃デンヴァース夫人は逃亡し、邸は夜空に煌々と燃えていた。今は、誰知る人の無い異郷のホテルで穏やかに暮らす二人。

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