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2010年10月30日 (土)

本165・・告白

告白・・湊かなえ著

M0395454401我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるHRでの告白に始まり、語り手が級友や犯人、犯人の家族などと変わりながら、次第に事件の真相が浮き彫りになる。

第一章「聖職者」・・ある中学校の1年B組。3学期の終業式の日、担任・森口悠子は生徒達に、自分が教師を辞めることを告げる。数カ月前、学校のプールで彼女の一人娘(愛美)が死んだのだ。森口は、娘は事故死と判断されたが本当はこのクラスの生徒2人に殺されたと、犯人である少年「A」と「B」を告発し、警察に言うつもりはないが、彼らには既に復讐を仕掛けた(牛乳に子供の父親のエイズの血を入れた)と宣告して去って行く。

第二章「殉教者」・・終業式直後、クラス全員に「B組内での告白を外に漏らしたヤツは少年Cと見做す」という謎のメールが送られる。2年生に進級したB組、「少年A」こと渡辺修哉は学校へ来ていたが、「少年B」こと下村直樹は姿を見せていない。その後のクラスの様子と、1年B組に何が起きたか一切知らない新任教師の「ウェルテル」こと寺田良輝の愚かな行い、そして「修哉に天罰を! 制裁ポイントを集めろ!」という第二のメールを皮切りに行われたクラスによる修哉への制裁の模様を、クラス委員長の美月が悠子へ綴った手紙の形で語る。 修哉は検査でエイズ陰性と知る。

第三章「慈愛者」・・母親を殺した下村の姉・聖美が、弟が起こした事件の背景を知ろうと、母親の日記を読み始める。そこには、弟が母親を刺殺するまでの出来事が、息子を溺愛する一方的な母の思いと共に綴られていた。

第四章「求道者」・・母を刺殺した下村は、施設の中で壁に映る幻覚を見ていた。彼が共犯者である渡辺と出会い、愛美を殺し、さらに母親を殺害するまでの苦痛の生活を記憶のフラッシュバックという形で追うが、記憶障害になった彼は、そのフラッシュバックを他人事のように見ている。

第五章「信奉者」・・主犯である渡辺が、母親が再婚して妊娠中であることに傷つき、自身のサイトに「母親への遺書」として愛美を殺すに至った過去の経緯や、マザコンと言われ美月を絞め殺したこと、次なる犯行予告(母を追い詰めるために体育館の壇上で自ら周りを巻き込み爆死する)をアップロードした。

第六章「伝道者」・・子供の父親が、エイズの血の混入は事前に阻止したと死ぬ前に悠子に告げる。森口悠子から壇上の渡辺へ携帯電話を通し最後の宣告が。爆弾は森口によって外され渡辺の母親の研究室に仕掛けたと。既に爆弾のスイッチを押していた渡辺に、これが本当の復讐だ、と告げる。

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