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2010年12月 4日 (土)

本169・・ラヴクラフト全集3

ラヴクラフト全集3・・ハワード・フィリップス・ラヴクラフト著

52303☆「アウトサイダー」・・生まれて以来、暗い森に囲まれた古めかしい城に住み、書物の記述以外で人間を見たことが無く、ひたすら孤独に暮らして来た主人公が、ある時怖れを抱きながらも自分の館を抜け出し、遂に自分以外の人間が集まる場所に辿り着く。そこには華やかな宴が催されており、彼は誘蛾灯に吸い寄せられる蛾のように会場へ足を踏み入れる。その途端集まっていた人々は絶叫し何処かへと逃げ散る。独り残された彼が会場にあった「冷たく、堅く、光沢あるガラスの表面」を覗き込むと、そこにいたのは醜悪な怪物で、それが自分であり自らがアウトサイダーであったことを悟る。自分が世界から隔離されているという排斥感と断絶感が描かれる。

☆「戸口にあらわれたもの」・・ダンは精神病院にいる親友の頭に6発の弾丸を撃ち込んだが、本当に親友を殺したのは自分ではないと記す・・年下のエドワードの、体は弱いがその頭脳の度外れた明晰さと内向性。唯一の親友であるダンが見守る内、エドワードは怪しい女アセナスと付き合い結婚することで、異世界にのめり込んだ幽鬼の如く彼の人格崩壊が現れ始める。インスマス生まれで、狂死したエフレイムの娘であるアセナスは、エドワードの精神を次第に乗っ取り彼を幽閉させるが、実はその昔、永遠の生命のためエフレイムが自らの娘アセナスを乗っ取っていた。アセナス(エフレイム)に乗っ取られたエドワードは、この世ものでない姿でダンの戸口に立ち、エフレイムを殺してくれと頼み込んだのだ。

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