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2011年1月22日 (土)

本174・・恐怖夜話

恐怖夜話・・ガストン・ルルー著

51s9g3nsil__sl500_aa300_★「金の斧」・・湖畔の小さな村。逗留客5~6名。黒ベールの老婦人のピアノ演奏のお礼に、出立前に小さな金の斧のブローチを。それを湖に投げ込んだ老婦人の話。誠実な男と結婚したが、その父亡き後様子が変わり、後を継いだ夫が商用で出掛けた晩不穏な会話を聞く。その頃近所の男が殺され、夫を疑い出す。犯人の処刑が行われる日、夫が出張し自首したものと思うが、裁判所へ駆けつけると処刑は行われ、生首をぶら下げた男が夫であった。親戚に身を寄せた2ヵ月後、妻宛の遺書を残し夫は自殺・・処刑人の子は世間から相手にされないため処刑人にしかなれず、どうしても打ち明けられなかった、と。

★「胸像たちの晩餐」・・4人の船乗りがあるカフェテラスで奇談・怪談を語り合う。その一人ミシェル船長が片腕を失くした話。ある村の別荘にいた時、空き家の筈の向かいの家で物音がし、美しい女が見えない客達を来年を約し送り出す。翌年また別荘へ行くと、向かいの主は知り合いの元海兵大佐と判り、その妻の反対をよそに訪ねると、手足の無い大佐に歓迎され車椅子の男達が集まって来る。彼等はある貨客船の遭難にあった仲間。餓死寸前で、くじ引きで一人の娘の身代わりになったのが大佐で、彼女は後に妻に。彼女は五体満足で皆の世話をし、医者は両手のみ残っていた。人間の味を覚えてしまった彼等は、1年に1度人を殺し晩餐に供していた。事実を知った船長は襲われ片腕を失くし、皆は逃げるが、4日後に発見された船長が言う。浅ましい連中は私に骨さえ残してくれなかった、と。

★「ビロードの首飾りの女」・・4人の船乗りの内の元外洋艦長・ゴベールの話。役場の書記が話す(コルシカの港町であった宴会での話)。コルシカの女は美しいが、飛び抜けた「ビロードの首飾りの女」がいると。その女が男連れで現れるが、ギリシャ彫刻の亡霊の様。彼女はギロチンに掛けられたのでビロードを取ると首が落ちると。女は、書記の上司の信用ある商人で町長でもあった男の妻であり、そこの職人と不倫。それに気付いた町長が、年に1度の祭りの催しで、妻の望み通りマリー・アントワネットを演じさせることにし、本物のギロチンに掛けてしまう。古い刃が上手く働かず首が落ちるまでは行かなかったが、町長は失踪し、数週間後に首にビロードをして現れた妻は不倫相手と再婚。10数年後、再びその地を訪れたゴベールは書記から後日談を聞く。不倫相手が町長になりそうな時、町長が現れ元妻を殺し、その首を完全に切り落とした。不倫相手は妻の生首と共に元町長を追う旅に。ヴェンデッタ(コルシカ流の復讐で、当事者一同が死ぬまで終わらない)。

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