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2011年2月12日 (土)

本176・・吸血鬼カーミラ

吸血鬼カーミラ・・ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュ著

51prtzvdtrl★「シャルケン画伯」・・17世紀オランダの画家ゴドフリ・シャルケンの逸話が基とされる。シャルケンは無名時代に師ゲルアルド・ドウの姪ローゼと相愛の中となるが、ある日ロッテルダムの貴族ヴァンデルハウゼン卿と名乗る正体不明の人物が現れ、ドウに大金と引き換えにローゼを妻にと請う。ドウは大金に目が眩み、素性も確かめず結婚契約書にサイン。翌晩現れた卿の容貌は世にも恐ろしかったが、卿は豪華な結納品を置き、嫌がるローゼを連れ去る。ある晩、シャルケンの前に恐怖と疲労で憔悴したローゼが現れ、傍を離れたら消えてしまうと怯えるが、一瞬離れた隙に絶叫と共にローゼは消え、その後の行方は杳として知れない。数年後、シャルケンが父親の葬式で地元の教会を訪れると、その納骨所にローゼが現れる。彼女に追いて行くと古いオランダ屋敷で、その帷を引きヴァンデルハウゼンの悪魔のような姿を曝け出し、シャルケンは気絶。翌朝寺男に発見されたシャルケンの側には大きな棺。

★「仇魔」・・准男爵の弟で帝国巡洋艦の司令官であったバートンは、中年になって若いモンタグ嬢と婚約。モンタグ嬢を訪なっての帰り道、不気味な足音に追けられる。それ以来、脅迫状が届いたり幽霊のような男が姿を現すなど怪異なことが続き、バートンはその苦悩の正体を打ち明けられず憔悴し恐怖死する・・6年前バートンは、部下の乗組員の娘と道ならぬ関係になり、娘は失恋の嘆きで自殺。娘の父親が皆の前でバートンを責め、その腹癒せにバートンから過酷な命令を与えられた男は脱走するが、その前の体罰に因る痕で死亡していた。

★「吸血鬼カーミラ」・・スチリア(オーストリア)の城に父親と乳母のペロドン、家庭教師のラフォンテンと暮らすローラ。6才頃、夜中に目を覚ますと見知らぬ若い女がベッドに入って来、そのまま眠ってしまうと胸を針で刺された様な痛みで起き、恐ろしい思いが残る。19才になり、20マイルほど離れた隣人のスピエルドルフ将軍が姪のラインフェルトを連れて訪ねて来る筈が、その姪が突然死んで来られない。悲しんでいると、城の前で馬車が転倒する事故が起き、馬車の母親は、急ぎの旅なので娘のカーミラを3ヶ月後に迎えに来ると、預け置いて去る。カーミラは美しい娘だったが、6才の時に見た女に似ていた。二人は友達になるが、カーミラは自分の事を何一つ話さない。ローラは、恋人の様にキスをしたり抱き締めて来るカーミラに戸惑う。カーミラは葬式の賛美歌を嫌がり、その頃村では若い娘が幽霊を見て死に、奇妙な病気が流行り出す。表具屋が古い絵を持ってくるが、その中の1枚がカーミラにそっくり。ローラが悪夢を見て、胸に痛みを感じ始める。スピエルドルフ将軍が来て、ラインフェルトの死んだ経緯を話す。客人としてミラーカという女を迎えた時に始まり、ミラーカは吸血鬼だったと。そこにカーミラが現れ、カーミラとミラーカが同一人物と解る。あの肖像画もカルンスタイン伯爵夫人ミラーカその人であった。スピエルドルフ将軍と共にかつてのカルンスタイン家の地所を訪れると、そこに現れたヴォンデンベルグ男爵(モラヴィアの貴人と云われた、ミラーカの恋人であった祖先を持つ)がその墓の在り処を突き止め、古式に則りその墓を暴き、胸に杭を打ち込み首を刎ねて滅ぼす。

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