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2011年4月15日 (金)

本184・・墜落のある風景

墜落のある風景・・マイケル・フレイン著

5100e1b4x2l__sl500_aa300_フランドル画家ピーテル・ブリューゲルの未発見の真作を発見したのではないかと信ずる、主人公マーティン・クレイ。彼は大学で教鞭を執っている哲学者でもある図像解釈学の学者で、妻のケイトも美術史学を専攻する図像学の学者。マーティンは現在研究休暇を利用して本を書いており、それが進展しないためロンドンを離れ北の田舎村にある別荘にやって来た。地元に住むチャートの訪問を受け自宅に招待された時、眠っている美術品の鑑定を依頼されたことで、彼等の運命を一変するものに遭遇。運命の出会いとも言うべき、ブリューゲルの真作と思われる煤に塗れた板絵に取り憑かれたマーティンは、一種の詐欺を企む。その作品がブリューゲルの真作である証拠を見つけ出し、一時でも自分の絵として所蔵し、後に有るべき状況で公開すると言う大義名分(利己的な)のため、本人はいささかも良心の呵責を感じない。全編に渡って展開が激しく、愚かしく取り散らかったユーモアに覆われ、終局は、証拠の発見に至る間際にその板絵が燃えてしまい、真実は永遠の彼方に消える。

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