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2011年5月29日 (日)

本188・・大いなる遺産

大いなる遺産・・チャールズ・ディケンズ著

61076n97n4l__sl500_aa300__2クリスマス・イヴの晩、7才のピップは荒涼とした墓場で脱獄囚に出くわし脅され、足枷を切るためのヤスリと食料を家族に内緒で持って行く。その恐ろしい経験は記憶に深く刻み込まれるが、その出会いが彼の運命を大きく変える。数奇な人生を歩むピップの物語。

父母は既に無く、20才も年上の姉とその夫ジョーと貧しく暮らすピップ。手塩に掛けて育てているという鞭を持った気性の荒い姉に、ピップとジョーは当り散らされる毎日。鍛冶屋のジョーは気立てが優しく、いつもピップを気遣う。財産家のミス・ハヴィシャムは昔愛人に裏切られ、花嫁姿のまま何十年も締め切った部屋で暮らし、ピップと同年の美しい養女エステラがいる。ピップはミス・ハヴィシャムの家に遊びにやらされ、高慢なエステラに冷たくされる。そしてジョーの徒弟になった年、同じく徒弟だった怠け者のオーリックに、その言動に因って姉が襲われ重態に。4年後、謎の人物から莫大な遺産を相続したピップは、「紳士」になるためにロンドンへ。高名な弁護士ジャガーズが遺産の後見人となり、彼を介してミス・ハヴィシャムの従兄弟マシウ・ポケットの教育を受け、その息子ハーバートとは一緒に暮らし親友に。贅沢三昧の暮らしの中で、故郷での生活は過去のものとなり、生地への忘恩の徒となっていくピップ。彼が成年に達する前に姉が死ぬ。ミス・ハビシャムは、エステラを下劣なドラムルと結婚させる。時が流れ、様々な状況に合い複雑な胸中のピップのもとをある老人が訪れる。遺産をくれたのはその老人で、幼い時にピップが救けた囚人のマグウィッチであった。自分に遺産を残したのはミス・ハヴィシャムだと思っていたピップは、マグウィッチの存在を密かに嫌悪するが、ハーバートと相談し、捕まる危険を冒してピップのもとに来たマグウィッチを匿う。ミス・ハヴィシャムは自分の不幸な身の上に因り、エステラを育て間違えたことやピップに冷たかったことを後悔。ピップはジャガーズの家政婦(昔夫の愛人を殺してジャガーズによって無罪に)がエステラの母で、その元夫がマグウィッチであると知る。船でマグウィッチを外国に逃亡させる前夜、謎の人物から生地への呼び出しの手紙が来る。それはオーリックで、マグウィッチと囚人仲間だったコンペイソンがマグウィッチを追っていることやピップの姉を自分が襲ったことを告げ、ピップも殺そうとした。ハーバート等に救けられたピップはマグウィッチの逃亡を実行するが、コンペイソンと共に官警の追っ手に阻止され、争った弾みにコンペイソンは溺死、負傷したマグウィッチは捕らえられ死刑の判決が出る。彼への嫌悪が無くなったピップに世話をされたマグウィッチは、娘が生きていることを知り安らかに死刑執行の前に死ぬ。その後重い熱病に罹ったピップをジョーが看護し、二人は昔のような関係に戻るが、ピップが治くなると自分はもう必要ないと察したジョーは帰ってしまう。ジョーと、幼馴染で姉の世話をしてくれたビディーへの忘恩の懺悔をし、出来ればビディーとやり直そうと思って故郷を訪ねると、二人の結婚の日。ピップは変わらず正しく誠実な二人を祝福し別れ、外国で働くハーバートのもとで共に働き、借財を払い終え11年が経つ。ジョー等を訪ねたピップは、そこにピップと名付けられた自分に良く似た幼い少年を見る。マグウィッチが死んだ時期にミス・ハヴィシャムも死に、ピップはドラムルが死んで2年経つというエステラにミス・ハヴィシャムの地で再会。彼女は優しい女性になっており、二人は別れるがお互いの友情を確認する。

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