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2012年1月 9日 (月)

本211・・トリスタン・イズー物語

トリスタン・イズー物語・・ジョゼフ・ベディエ著

518sfwraz6l__sl500_aa300_騎士トリスタンと、主君マルク王の妃となったイズー(ドイツ読みでイゾルデ)の悲恋。元はケルトの説話で、12世紀の中世フランスで纏められドイツに伝わる。

生れ落ちてすぐ二親を亡くしたトリスタンは、やがて叔父マルク王に仕え、文武に優れ憐れみ深い騎士として広く知られる。トリスタンは、コーンウォールに朝貢を要求するアイルランドの騎士モルオルトと決闘し破るが、モルオルトの剣に塗られていた毒で倒れる。死を覚悟し、一人海に漕ぎ出たトリスタンは、偶然アイルランドに漂着し「どんな毒でも取り除ける」と有名な王妃と王女に預けられ、身分を隠し回復を待ってアイルランドを脱出。トリスタンの帰還を喜んだマルク王だが、王の寵愛深いトリスタンを気に入らない諸侯に結婚を求められ、困った王は「ツバメが運んで来た黄金の髪の女性を妻にしよう」と諸侯を煙に巻く。黄金の髪がアイルランドの王女イズーのものと気付いたトリスタンは、アイルランドに再び赴く。その頃、アイルランド王は強暴な竜の存在に悩み「竜を退治した者に王女を与える」と布告。トリスタンは竜を退治するが力尽きてその場で昏倒。イズーは侍女ブランジァンと従者ペリニスを伴ない竜の住処へ赴き、昏倒している騎士(トリスタン)を発見、城に連れ帰り介抱する内、トリスタンが叔父モルオルトを殺した騎士であると気付くが、国のために戦ってくれたトリスタンを許す。イズーを勝ち得たトリスタンは、マルク王のため、またコーンウォールとアイルランドの友好のため、イズーをマルク王の妃にとアイルランド王に求め、王はこれを了承。二人はアイルランドからコーンウォールに向かう船の中「初夜にマルク王と共に飲むように」と王妃から託された媚薬を誤って飲み、激しい情愛に囚われる・・トリスタンとマルク王、イゾルデはお互いに対する愛を保ち続けた。 トリスタンはマルク王を師また養父として尊敬し愛し、イズーは政略結婚であるにも関わらず彼女に優しいマルク王に感謝。 マルク王もトリスタンとイズーを息子、また妻として愛する。しかし悪臣四人の唆しでマルク王は終にトリスタンとイズーの仲を疑い、処罰を与えることを決意。トリスタンを火刑に処し、イズーを癩病患者の家に閉じ込めよと。トリスタンは礼拝堂から飛び降り処刑から逃れ、イズーを救出。二人は森へ隠れ、マルク王に発見されるまでの日々を過ごすが、王が二人を発見するも殺さなかったことでトリスタンはイズーをマルク王に返し、自身はコーンウォールを去るという条件で王と和解。 トリスタンはブルターニュへ赴き武勲を示し、ブルターニュ王の娘・白き手のイズーと結婚するが、その兄に過去を語り、イズーが今もトリスタンを想うのか確認し今後を定めるためコーンウォールを訪れることに。白き手のイズーのことを知りトリスタンの心を疑ったイズーは、彼をつれなく追い払う。襤褸を纏い気違いの振りをしてまでイズーに目通ったトリスタンだが、イズーは尚も彼を信じず、誓いの指輪を見てトリスタンの腕の中に失神するが、王の悪心等の目を逃れるため再び離れ離れに。ブルターニュに戻ったトリスタンは戦さで傷を負い、その毒で瀕死となり、白き手のイズーの兄がタンジェルのイズーのもとへ。イズーを乗せた船が嵐に遭っている中、白き手のイズーに介護されるルトリスタンは目も見えなくなり、戻ってきた船の帆色(白ならイズーが乗っている)が嫉妬から黒い帆だと聞かされ、力尽きて死ぬ。上陸したイズーはトリスタンの亡骸に縋り、彼を喪った悲しみで死ぬ。

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