« 絵画192・・ガストン・ブシエール | トップページ | 映画149・・ベンジャミン・バトン »

2012年1月14日 (土)

本213・・白い犬とワルツを

白い犬とワルツを・・テリー・ケイ著

51da2w5kol__sl500_aa300_妻を亡くした81才の老人が不思議な「白い犬」を相手に余生を生き抜き、遂に自らも癌に倒れるまでの心意気を描く。著者の父がモデル。

主人公のサムは何十年も苗木を育てる仕事をし、その道では知られた人物なのだが、本人は名声に無頓着で、妻と多くの子供たちに囲まれ、ひたすら大地から木の命を育てる事を生き甲斐に。妻の死後、何処からとも無く現れた白い犬。子供達の思い遣りには感謝しつつも白い犬と寄り添うように生きて行くサム。彼等の心配や不安を他所に、ある日内緒で、事前に準備怠り無く、おんぼろトラックで白い犬と共に、懐かしいマディソンの高校の同窓会に出掛ける。道に迷い、寒い夜を犬と共にトラックの中で凍えそうになっていたところ、明け方に教会で説教をするクックに助けられ温かい食事と一夜の寝床を与えられ、翌日彼の機転でマディソンまで案内してもらう。同窓会の時間には間に合ったが中に入らず、妻に求婚した場所を訪れ慰められる。二時間後ふと学校に行ってみると、発案者のマーサが居て二人で昔話をする。帰り道を辿り始めると、その間父の行方を捜していた子供達に情報が与えられ、末の息子ジェイムズ等が迎えに来た。その後、自分や妻の家系に興味を持ち家系図作りに没頭した数年が過ぎ、癌に侵され始めたたサムは、一番自分に似ているジェイムズに打ち明けた後、心配掛けまいと症状が出始めた頃皆に伝え、いよいよという時になって子供達に付き添ってもらうが、その日から白い犬は姿を消す。死ぬ前日、ジェイムズに白い犬は母さんだったと思うと言い、明け方墓に行けばあの犬に会えると告げる。埋葬後、行ってみると父の墓の上に犬の足跡が・・

大地を踏みしめ、頑固で、大らかで、包容力があり、妻の面影を心の支えに孤独に耐え、最後は従容として死を受け入れる。誠実な生涯であったからこそ、妻の死後も迷うことなく自分の生き方を貫くという潔さ。

|

« 絵画192・・ガストン・ブシエール | トップページ | 映画149・・ベンジャミン・バトン »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 絵画192・・ガストン・ブシエール | トップページ | 映画149・・ベンジャミン・バトン »