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2012年7月14日 (土)

本234・・うずしお

うずしお・・テオドール・シュトルム著

5187grulral__sl500_aa300__2別名「後見人カルステン」

小商人カルステンは知恵者で面倒見のよい清廉の士とされ、介添えが必要な人々の後見人として、妹ブリギッテと小さな港町に暮らす。ある時、後見したユリアーネと結婚するが、若く美しい妻は考えの浅い浮ついた女で、息子ハインリッヒを産み死亡。20年が経ち、ハインリッヒは美しく気性も母親そっくりで、仕事は続かず賭け事や下手な儲け話に手を出し失敗するなど、父や叔母の悩みの種で尻拭い続き。後見するアンナーは、ハインリッヒより1歳下の心優しいしっかり者の少女。周りの苦労も気に掛けず、ハインリッヒは相変わらず借金を拵える風来坊。老父カルステンの信用や財産も乏しくなり、それを知ったアンナーは協力を申し出るがカルステンに断られ、ハインリッヒからの求婚を受け窮状を救おうとする。始めこそ殊勝にしていたハインリッヒだが、やがて元の木阿弥となりアンナーの財産も食い尽くす。冬の嵐の日、港は大荒れで水門が破壊し氾濫、その夜「うずしお」に呑まれたのはハインリッヒだったのか。ブリギッテも死に、全ての財産を失い、嵐の夜の卒中で不自由になったカルステン。しかし、アンナーの精神も手も疲れ知らずで、幼い孫を守りするカルステンの救いとも希望ともなる・・幾代と続く、子供の手で安らかに暮らせる人は幸いである。全てを失くしても、優しい手で、寄る辺無い身の臨終の褥を敷いて貰える人も、やはり幸いである。

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