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2013年3月18日 (月)

本241・・セールスマンの死

セールスマンの死・・アーサー・ミラー著

415140001x63歳のセールスマン、ウィリイ・ローマンとその家族の物語。自立出来ない2人の息子や、過去の幻影に苛まれつつ慨嘆するローマンは、誇りを持っていた仕事まで失い、最後には自ら死を選ぶ。その保険金で家の月賦が完済されたことを嘆く妻の独白で幕が閉じる戯曲。

競争社会の問題、親子の断絶、家庭の崩壊、若者の挫折感など、第2次世界大戦後に顕著になり出したアメリカ社会の影。一幕目が主人公の帰宅した月曜日の夜、二幕目が彼が自殺した火曜日の夜と葬儀から成る。至るところに映画のフラッシュバックを応用し、主人公の過去の栄光や息子との不和のプロセスを表現。

アメリカンドリームを実現する近道はセールスマンだと信じ、36年頑張って来たウィリイだが、社会情勢の変化に押し流され、固定給は無くなり成績が芳しくないため手取りはゼロ。妻に内緒で隣人に借金しサラリーを渡していたが、やがてばれてしまう。辛い現実から逃れるために過去に逃避するウィリーの頭の中で現実と過去が混濁する。

いつまでも、息子達が父を敬い、長男ビフがフットボールの花形選手だった当時の姿しか見ようとしない父に、自分はもう何も取り柄もない人間なのだと判らせようとするが、現実に目を背けるウィリイは、自分と現実を見る息子に何の接点もないことに気付かない。次男ハッピーは遊び好きで、兄と共に父の苦境を助けようとするが、結局は自分のことしか考えず・・やっと気付いた時、ウイリイに残された道は一つしかなかった。

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