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2013年11月24日 (日)

本257・・葬送

葬送・・平野啓一郎著

41fkufcdcll__sx230_19世紀パリの社交界を舞台に、ショパン、ドラクロワ、ジョルジュ・サンド等、時代の転換点に生きる芸術家の創造の歓喜、苦悩と矜持を描く。

舞台は、ブルジョア中心の七月王政が1848年の二月革命により倒れ、第二共和制に移行する激動の時代。サンドと不和となり、パリに戻って来た天才ピアニスト・ショパンが、結核に因り繊細な39歳の生涯を閉じるまでを、画家ドラクロワとの友情を縦糸に、あらゆる価値観が変質した近代の意味を芸術家の精神の内に探る。

ピアノを生かすための演奏法として、敢えて小規模のサロンで演奏したショパン。20才でポーランドを去り、その後故郷がロシアに占領されたため、政治的意図は無かったにも関わらず再び彼の地を踏めなかった。

死を悟り、母は無理でもせめて姉に看取って欲しいとの願いが叶ったショパンは、発作の中彼を敬慕する人々それぞれに感謝と想いを告げる。それまでと違い死期の迫るショパンの病床を訪れず、死後にしてその悲しみに触れるドラクロワ。娘が実父のように慕っていたショパンを、別離以来見舞うことのなかったサンド。

ショパンの、母への、望郷の想い・・ショパンの葬儀の場面で始まり、終わる。

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