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2014年1月12日 (日)

本264・・第三の時効

第三の時効・・横山秀夫著

Img_543418_16454289_0∇「沈黙のアリバイ」・・F県警一課の強行犯一班長・朽木は、理論派で青鬼と呼ばれ笑わない男。9年前、事件現場へ急ぐ朽木の乗った車が、幼い女の子を撥ねて死なせた。通夜での母親の言葉が今も耳に付いて離れない。「二度と笑わないと誓って下さい!」・・ 担当する現金強奪殺人事件。主犯は逃亡、共犯とされる湯本を拘留するも物証が無い。朽木の部下・島津の取り調べは難航、拘留期限間際に自白が取れる。 第一回公判日、朽木等の見守る中、湯本は全て警察のでっち上げと翻し、当日のアリバイを主張。「落とした」積りの島津は完全に舐められ、罠に嵌り恐喝までされ追い込まれる。小賢しい湯本を朽木が落とす。

∇「第三の時効」・・15年前に発生した殺人事件の時効目前。被害者の妻・ゆき絵は犯人・武内の子を宿し、娘は14歳。時効成立時に武内がゆき絵に接触してくると考えた冷徹な公安崩れの二班長・楠見は親子をマークし続ける。第一の時効、事件発生から15年後。第二の時効、犯行直後に武内が海外逃亡したため、第一の時効から7日後。そして第三の時効・・殺したのはゆき絵、武内とは昔馴染み、身代わりに時効まで逃げさせた。見抜いた楠見が仕掛ける。ゆき絵の時効は7日前だが、起訴状の執行を遅らせていた。

∇「密室の抜け穴」・・全ての出入り口が監視されていたマンションから抜け出した容疑者(暴力団員)。容疑者はどうやってマンションから消えたのか、誰が容疑者の脱走を見逃したのか。閃き型の捜査手法を持つ三班長である病み上がりの村瀬が、この密室の謎を第二の密室(県警内に設けられた断罪裁判会議室)を用いて解き明かす。暴対課の刑事が犯人に抱き込まれ情報を流していた。

∇「ペルソナの微笑」・・判断力の至らない無垢な子供を利用して殺人を犯し、逃げ遂せる犯人。残された子供は自分の加担した罪を悔い、ペルソナを被るしかない。朽木が抜擢した部下・矢代がトラウマからこの「ペルソナの微笑」を持つ。道化を演じることで過去を自分の中に閉じ込めて来た。それを陰ながら知る朽木が、矢代のペルソナを壊させるため犯人を落とさせる。

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