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2014年5月 1日 (木)

本275・・ポプラの秋

ポプラの秋・・湯本香樹実著

0002602夫を喪ったばかりで虚ろな母と、もうすぐ7歳の千秋。2人は夏の昼下がり、ポプラの木に引き寄せられる様に、そのアパートに移り住んだ。静かに佇む庭のポプラを、部屋の窓から眺め暮らす千秋。年降り近付き難い大家のお婆さんは、転校先で馴染めなく体調を崩した千秋に、ある日、奇妙な話を持ち掛ける・・
アパートの2階は3軒。独身を通した化粧気の無い佐々木さん。離婚したタクシー運転手の西岡さん。冬休みに遊びに来ていた西岡さんの息子オサム君。
死んだ誰かへの手紙を預かり、あの世で渡す約束をするお婆さん。千秋は、無口で孤独を好んだ父への手紙を書き始める。
10歳までのポプラ荘での日々。18年後の秋、お婆さんの葬式に向かう千秋。約束を守ってくれたお婆さんと、その縁のある人々。
再婚した母と、反抗期でもあった10代。通夜で、お婆さんに預けた父宛ての母の手紙を読む千秋。父親は2人を残して自殺していた。感受性豊かで傷付き易かった父に似る千秋を案じ、その事実を隠してきた母。現在が必ずしも思い通りでない千秋は、母の想いに感謝する。野辺送りの日、飛行機雲の空に何処からともなく聞こえるお婆さんの声・・

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