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2014年11月 6日 (木)

本281・・城

・・フランツ・カフカ著

51kmrjxly6l_sx230_ある冬の晩、何処ともはっきりしないとある村に、Kという名の男が現れる。村の近くにある城から土地測量技師として招かれている、と称するが、彼が何者なのかは、村の誰にも分かっていない。城への電話の結果、Kが城に呼ばれた事だけは明らかになるが、誰も城に通ずる道を教えようとしないため、Kは城に行く事が出来ない。城は厳然と存在するにも拘らず、何としても到達出来ない。城へ入る事を許されんと、あの手この手と果てしなく模索するが、Kにとって苦難の連続に。「たとえ救済がやって来なくとも、何時でも救済に相応しい人間でありたい」と思うK。まったく自由な人間として城と戦いながら、隷属関係という束縛無しに考えられない現実を確保しようとする矛盾・・未完の迷宮作品。

カフカ・・プラハ生まれのユダヤ人。当時プラハはオーストリア=ハンガリー帝国に属す。チェコ人でもなくドイツ人でもなく、正統ユダヤ教徒でもなかったカフカ。つまりどの世界にも完全には所属しないその辺りが、村で異国人である測量技師Kと重なる。

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