« 本326・・赤い森 | トップページ | 本328・・MISSING »

2019年7月28日 (日)

本327・・芹澤準

郵便屋・・芹澤準著

Img589d1b28dzpkn3  落ち着いた住宅街の道路際にひっそりと佇むそのポストはいつからあったのだろうか。

仕事も順調な和人には、恋人玲子がいる。ある日、外回りの仕事で運転していた時、郵便屋の自転車を轢きそうになる。散らばった手紙の表はどれも真っ白で・・ついてない一日を過ごし家に帰ると、郵便受けに白い封筒が。中には活字を切り貼りした「ひとごろし」の文字。翌日、中学時代の友人・里崎が連絡して来、当時の仲間五人の内二人が交通事故で死んだと言う。そして、白い手紙は届いていないかと。その後、里崎は行方不明。

彼ら五人はあの頃、一人の少年に対して酷いいじめを繰り返し、少年は終に校内で首吊り自殺をした。

それからも和人の下に手紙は届き続け、その事を隠すために玲子とも拗れてしまう。やがていじめに使っていた小道具等が届き、時代遅れの制服を着、淀んだ眼をした郵便屋がそこかしこに現れる。帰りたくなかった故郷に行き、残りの友人を訪ねると廃人になっていた。精神的に追い詰められた和人は、常軌を逸した行動をとるようになり、会社からも休職を命ぜられる。

現実とも妄想とも分からなくなった和人の前に、あの郵便屋が・・魂の抜け切った様な和人は、「恐怖を打ち消したいなら、自分がその恐怖になればいい」との郵便屋の誘いで・・時代遅れの制服を着た郵便屋、キィキィという音を残し自転車が行く・・

 

|

« 本326・・赤い森 | トップページ | 本328・・MISSING »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 本326・・赤い森 | トップページ | 本328・・MISSING »