今夜は本の話 その22
殺人図像学(マルコス・M・ビジャトーロ著)
「褐色の街角」の続編。テネシー州・州都のナッシュビル署殺人課刑事ロミリアは、28歳のシングルマザーで息子セルヒオ(3歳)がいる。白人優位の中でラティーナであり「レディ・イン・レッド」(セクシーな美女を指すが、セクハラにもなる)と呼ばれもする。前作で活躍するが頸部に重傷を負い、療養中に否応無くパソコンをあてがわれ、シリアル・キラーについて調べ始める・・7年前姉がウィスパラー(ささやき魔)に殺され、殺人課刑事になったのである。その頃3件の事件が・・6年後、メンフィスで新事件が・・共通点が無い様に思われたがFBIは同一犯と・・情報を非公開にしている為アクセス出来ず・・テクン・ウマン(グアテマラ出身の麻薬ディーラーで、前作で辛くもロミリアに命を救われ・・)が事件資料をハッキング・コピーした物を彼女の元に・・ロミリアには物証に封じ込められた情報を見抜く観察眼があり、ウィスパラーの犯行メッセージを古典文学趣味を生かし解き出す・・ウィスパラーも「文学的殺人者」であった・・FBIと共にウィスパラーを追い詰めていくが、彼のとっさの策略で彼女が襲われ・・テクン・ウマンが現れて彼女の助太刀を・・テクン・ウマン の人物造形が丁寧に描かれ(ナッシュビル進出の野望をロミリアに阻まれ、逃亡中の身でありながら彼女の便宜を図ろうとし・・プロの犯罪者として孤独な境遇に生きる事を好むが、危険を冒して母親に会おうとし・・敵や裏切り者には自ら手を下して報復をし・・)、ウィスパラーは(父親が姉に乱暴を→姉は自殺)、「ダンテの地獄篇」をカンバス上に現代風に解釈した物を元に、罪ある者を地獄へ導く「ミノス」としての使命(犯行現場と犠牲者に奇妙な装飾を施し)を果たし行く・・
街の描写、ミステリー性、ロミリアの復讐の炎・・一気に読み終えた。
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原題・慈悲の猶予














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